【解説】小樽 旭展望台散策路のキノコ Ⅰ|小樽 山歩き キノコなど

キノコ

旭展望台 散策路NO.16のキノコ

小樽旭展望台は、小樽市街を一望できる山の上にあり、市民や観光客に親しまれています。この周辺には18本の散策路があり、市民の憩いの場所になっています。今回はその中NO.16の散策路を見ていきます。

旭展望台 散策路全体図の中のNO.16

旭展望台の散策路の番号は、小樽市のホームページを参考にしています。このNO.16はキノコの発生種類が多く一番楽しい散策路です。まずこの散策路の駐車スペースに、アミガサタケが発生しています。小樽苗圃公園に発生しているものが、トガリアミガサタケと同定しているので、アミガサタケはここと倶知安にある後志振興局の駐車場の植え込みの中にも確認しているので2か所目となります。散策路に入り、100メートルくらい進んで右手のカラマツ林が途切れたところの散策路上に、ツチグリを確認できます。さらに進むと右手の散策路より少し高い場所に、アカヤマタケが発生しています。一見蝋細工のようなイメージです。この先左に折れる階段が数段ありますが、ここにシャグマアミガサタケが発生しています。見た目グロテスクなのですが、その外観に恥じないよう猛毒だそうです。しかし欧州の人たちはこれを毒抜きして食べているそうです。缶詰もあるそうです。少し進むと苔が生えているところがあり、ヒメコガサが発生しています。とても小さなキノコです。さらに右に折れ、左に折れると、少し長い緩やかに下がる道を歩きます。ここには、タマゴタケコキララタケミヤマタマゴタケオオイチョウタケアミハナイグチなどを確認できます。次の曲り角を右手に下がり30mほど歩くと散策路上に、イボテングタケが群生している場所があります。そこを過ぎるとトドマツ、カラマツなどの針葉樹林帯になります。ここには、ハナイグチ、クロチャワンタケアキヤマタケ、ウマノケタケ、ニカワハリタケなどが発生しています。さらに進み次の曲り角付近に、クサウラベニタケ、チチタケを確認できます。最後に小樽商大のグラウンドへ上る坂道と交わる手前に、ヤマドリタケモドキが発生しています。この上り坂に出てグラウンド方面に向かうとすぐ左手にカラマツ林があり、ハナイグチ、シロヌメリイグチを確認できます。以上、NO.16の散策路のキノコを見てきましたが、数年前、何かの工事の準備なのか、一部のトドマツ林の伐採、クマイザサの刈払いなどが行われた後、キノコの発生が鈍化しました。因果関係はわかりませんが、環境の変化がすくなからずキノコたちに影響したものと推察できます。しかし彼ら(キノコたち)は自然の還元者という大切な使命を担っているので、どんなかたちでも復活し、自然環境の維持に貢献してくれるものと信じています。この散策路の樹木の植生は、カラマツ、トドマツ、スギなどの針葉樹の人工林、ミズナラ、シラカバ、サクラなどの広葉樹が混在する針・広混交林で、様々なキノコを楽しめます。

イボテングタケ
イボテングタケ
ウマノケタケ
チチタケ
ヤマドリタケモドキ

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