キノコ
今年の小樽の夏は連日暑い日が続き、一か月以上窓を開けて寝ています。室温は30℃を下回りません。そんな日々の7月23日、盛夏の山に入りました。歩いているだけで汗が滲みます。苗圃公園の散策路を歩くと、アカヤマドリが目に飛び込んできました。
幼菌から成菌までいくつか発生していました。毎年見る場所とは違った場所に見つけました。上からのアングルではわかりませんが、柄の部分にワラジムシ軍団がすごいことになっていました。これはご紹介に堪えないので割愛させていただきます。この時期キノコが巨大化しているのと、虫食いが進行しているのが特徴でしょうか。近くにススケヤマドリタケも確認しました。おそらく今回が初めての同定と思います。
苗圃公園の散策路にはイグチ目を多く確認できますが、たとえば、ウラグロニガイグチ、ドクヤマドリ、ウラベニイロガワリ(この種は北海道に発生するキノコの図鑑でしか見たことがありません。同定に自信がありません)等ですが、一番お目にかかりたいのは、やはり、ヤマドリタケ、ヤマドリタケモドキです。なぜなら欧州でも人気のある美味しいキノコのようだからです。ヤマドリタケは針葉樹林内に発生し、柄の上部に網目を持ち、ヤマドリタケモドキは広葉樹林内に発生し、柄の全体に網目を持つとあります。これをもとに様々なイグチ科を観察するのですが、なかなか見つかりません。図鑑で見ると、実に美味しそうなキノコです。
そのほか見つけたものは、ザラエノハラタケ、タマゴタケです。タマゴタケはわりと発生数が多いのでいただきますが、コクがありとても美味しいキノコです。
この時期のキノコの観察、撮影は、暑さ、虫との強烈な戦いで、体力が年々衰えている身にとっては、こたえます。
オニヤンマ
この日最後に見たオニヤンマの見事な翅(はね)をご紹介します。トンボの翅はキチン質の薄い膜とそれを支える太い一次翅脈(しみゃく)とその間を走る細い二次翅脈で構成されています。これらの翅脈には個別に名前が付けられているようです。多くの科学者がこの翅に魅了されて研究しているようです。あのレオナルド・ダ・ヴィンチもスケッチを残しているそうです。
現在の昆虫の祖先である節足動物は石炭紀からベルム紀(約2億9890万~約2億5217万年前)にかけて繁栄していたようです。現在でも地球上で昆虫の仲間は爆発的な進化を遂げ、多様性を広げ、その隆盛は続いています。現在の昆虫の姿は、長い進化の末勝ち取った究極のデザインの上に成り立っているのではないでしょうか。まさに地球は、昆虫の惑星と言ってよいでしょう。人類がこの惑星の主人公ではないことは確かでしょう。
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