地球は誰のもの?
今回は地球温暖化について少し考えてみたいと思います。地球温暖化とは、温室効果ガス(大気中にある二酸化炭素(CO2)やメタン、フロンなど)が増えすぎ、宇宙に逃げようとしていた熱が地表にたまりすぎたため、気温が上昇したり、地球全体の気候が変化したりすることです。しかし仮に温室効果ガスが全くないと、太陽の熱が全て宇宙に逃げてしまうため、地球の平均気温は氷点下19度まで下がると考えられています。このように温室効果ガスは必要不可欠なものなのです。ではなぜ今この温室効果ガスが問題視されているのでしょう。温室効果ガスの約8割は二酸化炭素が占めています。この二酸化炭素の排出が急激に増え始めたのは、18世紀の産業革命以降のようです。以来人間は石炭や石油などの化石燃料を燃やして、たくさんのエネルギーを得てきました。その結果、大気中に排出される二酸化炭素が増加、これが地球温暖化の主な原因と考えられています。しかしこれは世界のエリート層、西ヨーロッパ、国連、アメリカ民主党のエリートが唱えている「脱炭素」に基づくものです。これに各先進国の政治家、マスコミが絡み、世界の潮流でもあるかのように発信されています。ところが驚くべきことに、世界のCO2排出量の4割を占める中国とアメリカはこの「脱炭素」に同調していません。日本では政府、自治体、企業、学校などCO2排出量削減を目指してさまざまな取り組みをしています。つまりある一定の先進国がCO2ゼロを目指しても世界の大勢には影響がないということです。そしてそもそもこのCO2の増加が温暖化の原因なのかというとです。結論から言うと、気温が上昇し温暖化しているのは事実のようです。地球の平均気温は、産業革命前に比べて1℃上昇しました。しかしこの気温上昇がCO2の増加でもたらされたものなのか、よくわかっていないようです。では何が原因か?
現在の地球は、氷河時代の氷期と氷期の間に挟まれた間氷期という、気候が比較的温暖な時期に当たります。たいへん大雑把に言うと地球の気温は、恐竜が栄えたジュラ紀には現在より10℃高かったり、また地球全体が氷におおわれる全球凍結では平均気温が-40℃だったりしたそうです。これは太陽をまわる地球の楕円周期の変化に起因したり、地球の地軸の傾きの変化に因ったり、太陽の黒点の影響だったり、さまざまな要因が考えられます。つまり地球の歴史46億年は常に激動しているともいえるのではないでしょうか。ここで地球史における人類の誕生を1日に例えて考えてみましょう。人類が誕生するのは1日の最後の瞬間、11時59分58秒だそうです。今から10万年前。その人類が地球にやさしいとか環境保護とか言っても説得力があるでしょうか。もちろん過度な森林伐採、環境破壊、化学物質による環境汚染、人類の社会で排出されるさまざまな要素、これらを野放しにしていいわけではありません。しかしこれらはあくまでも人類目線です。人類、動植物に与える負の課題、その原因を自らつくり、自ら解決しようとしている気がします。つまり地球という惑星の上で人類は自作自演で踠(もが)く小さな存在のような気がします。とは言え実際の生活レベルに立つと、日本の最高気温が全国各地で40℃を越えたり、モーレツな雨に見舞われたり、本州で獲れていた魚が北海道で豊漁だったり、米や果樹の生育地が北上したり、さまざまな変化が起こっています。たとえば野生の動植物は気候、環境の変化に反応し移動できます。また変化に対応できなければ絶滅するかもしれません。さて人類の多くは定住生活を送っているので、簡単には移住は難しいでしょう。今ある環境を改善しながら生活していくしかありません。私が観察しているキノコは、寒冷を好むように思えます。としたら、現在観察できるものが時期を変え、あるいは北上しているのかも。今年のキノコ観察で確認できるキノコが少ないのは環境が変化しているのが原因なのか?観察を続けて報告したいと思います。
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